運用に必要なもの!
運用周波数を決め、変更申請をする
努力が実り、3アマ以上の従事者免許を手にした貴局。次のステップとして、運用する周波数をきめ、Rig(無線機)と電鍵(CWキー)を調達し、そのバンドのアンテナをはり、無線局変更申請をJARL及び郵政省に提出し、免許が送られてきて始めてQRV(電波の発射)となります。アマチュア無線では、中波帯の1.9MHzからSHF帯まで、さまざまな周波数帯が割り当てられいますが、このうちCWが盛んなのは1.9MHzから144MHz帯までの周波数です。これ以上のバンドでは、電波法上ではCWの運用も許可されていますがQRV(電波を出す事)している局はわずかです。ご存知かもしれませんが、各周波数帯の特長を紹介していきます。
1.9MHz帯
160m
トップバンドとも呼ばれ、バンド幅はわずか5KHzしかありません。よって、CWでしかQRVできないバンドです。大きなアンテナが必要で、QRN(ノイズ)QRM(混信)が多く、OM局(熟練者)向けです。
3.5/3.8MHz
80m
年間を通じて夜間は比較的近距離の国内局とのQSOに適しています。波長が80mなのでダイポールでも40mの長さが必要なため、敷地に余裕のある地方の局が数多くQRVしています。たまに、農作物情報などのやりとりも聞こえます。電話・CW両方が許可されており、どちらも盛んです。
7MHz帯
40m
昼夜を問わず、国内QSOには最適なバンドです。一個建てに住むハムには、何とか敷地内にアンテナがはれる波長です。このバンドは和文CWが多いことも特長で至るところで「ホレ」(和文のBTに相当するもの)が聞えます。
10MHz帯
30m
1,2級局しかON AIRできませんが、事実上CWのみバンドです。移動運用(JCC,JCGサービス)が盛んで、「稼ぐ」(=数多くの局とQSOする)にはFBなバンドですが、3.5、7に比べて季節や時間を考えて運用しないと「何も聞えない」バンドとなります。また、各局のCWの技術が割りと平均しているのも特長です。
14MHz帯
20m
10MHz同様1,2級局しかON AIRできません。このバンドは俗にゆうDXバンドで、DX局(遠くの局=この場合は海外局を指す)との交信に最適です。CW電話を問わず、あちこちで海外の珍局を呼ぶ「パイルアップ」が聞えます。
18MHz帯
18m
3級以上に許可されているバンドです。このバンド以上では、ハムがよく言う「コンディション」に左右されます。よいコンディションのときは、14MHz同様DXバンドとなります。14、21と比べてQRVしている局が少ないため、DX局とのQSOのチャンスは他のバンドに比べて大きいと思われますが、コンディションが悪いとなにも聞えないバンドとなります。
21MHz帯
15m
ビギナーからベテランまで、また国内、DXを問わずにぎやかなバンドです。もしHFを始めようと思われたら、このバンドから始められるとFBです。
28MHz帯
10m

サイクル22という太陽活動の11年サイクルによって今後、このバンドはコンディションが上昇していくと思われ、DXとの通信が期待できます。バンドも2MHzと広く、局数が少ないのでゆったりしています。CWやSSBのほかFMもQRVしています。
50MHz帯
6m

以前はハム入門バンドとも言われましたが、最近ではそれなりのOM局が中心となっています。昔と比べてQRVする局数が減ったので、コンディションが悪い時はラグチュー(近くの局とのおしゃべり)には最適です。CWのビギナーもこのバンドで練習?を積んでHFに出るとスムーズにいくと思います。ご存知のとおり春から夏にかけてはEスポ・スキャッターとバンド中お祭り騒ぎです。
144MHz帯
2m

不思議なバンドで、SSBでのQSOのスタイルが他のバンドと異なります。当局はこのバンドをメインにしていないので、詳書はできませんが、ハム用語も若干異なっているようで、独特のあいさつがあり、バンド全体に演歌のにおいがします。CWについては和文によるQSOが盛んです。一方でビギナーも多く、各局の技術差が大きい気がします。
430MHz帯
70cm
10年程前、映画「私をスキーにつれてって」の無線シーンのおかげで、一時はビギナーの大半がこのバンドのFMでデビューしていたようですが、携帯やPHSが普及したため、「電話代わりのハム」は減少傾向です。よい傾向ではあるのですが、ハムの総人口やJARL会員数の減少という事態もまねいているのも事実です。CWについては、他バンドと比べて極めて局数も少なく入門バンドとしてはあまり適していません。
独断と偏見で各バンドを紹介しましたが、あくまでも初めてそのバンドにQRVするという立場からみた意見で、各バンドにはそれぞれの「極めかた」があり、多くのOM局がそのため日夜精進されていることを付け加えておきます。「CWを始める!」ということに限定した場合21MHz,50MHz(大都市圏の局は特に50MHz)をお勧めします。
次に免許申請ですが、モード(電波型式)の指定に「A1」を追加する申請をします。「変更申請」と呼ばれる申請用紙を購入し、記入JARLに送付します。

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